IRIS OUT

みなさんこんにちは。暗号資産の勉強は進んでいますか?わたくしうさ親父、ビットコインを買いたい・買いたい・でも暴落したときにしたい症候群です。

それは今日は置いといて・ですね。今日は「チェンソーマン・レゼ編」とメインテーマの「IRIS OUT」について書かせて下さい。

でもね。皆さんご注目のいわゆる「ボーイ・ミーツ・ガール」はあまり…興味ないんです。(ゴメン)わたくしの推しは サメの魔人 ビームです!


 

映画『チェンソーマン レゼ編』:忠犬ビームが見た「チェンソー様」の恋と爆発

 

『チェンソーマン』の中でも「切ない青春」として人気の高い「レゼ編」が、ついに劇場版として映像化されました。主人公デンジレゼのあまりにも儚く美しい恋の歌であるこの物語。しかし、劇場で鮮烈な印象を残したのは、デンジの隣でハイテンションに吠え、最も献身的な働きを見せた男、サメの魔人ビームの存在と、そして胸を切り裂くような主題歌でした。

ビームは、物語の狂気と残酷さが支配する中で、一服の清涼剤(レーシングビークル?)であり、同時にチェンソーマン(ポチタ)の真の偉大さを知る数少ない証言者です。この映画は、デンジの「普通の幸せ」への渇望を描く一方で、デンジを「チェンソー様」として崇拝するビームという名の忠犬が、その初恋の顛末を最前列で見守った記録でもあります。


 

I. 「チェンソー様」の隣にいる喜び:日常のビーム

 

映画の前半、公安対魔特異4課の日常パートで、ビームは観客の心を鷲掴みにします。血の魔人パワーが一時離脱した後、デンジの新しい臨時バディとして登場したビームの姿は、まさに「狂信的なファンが推しと2人きりになれた時」そのものです。

チェンソー様!最強!最高!キャハハ!

床や壁を泳ぐ能力を持つビームが、突如としてデンジの足元から現れ、涎を垂らしながら抱きつこうとする様子は、愛おしく、コミカルです。デンジに「男は嫌い」と邪険にされても、一切めげないその鋼の忠誠心。これは単なる義務感ではなく、地獄でチェンソーマンの真の姿を知る彼だからこその、純粋な崇拝です。

デンジがレゼとの「普通のデート」に夢中になる間も、ビームはハイテンションを維持しつつ、邪魔にならない絶妙な距離感を保っています。彼の存在があるからこそ、この作品の日常シーンは、どこか間の抜けた、しかし温かい雰囲気を維持することができたのです。彼の言動は、観客に対し『デンジはただの人間ではない』『デンジの周りにいる悪魔は何かを知っている』 という重要なメッセージを常に発信し続けています。


 

II. 爆発の渦中での献身:サメの真価

 

レゼが爆弾の悪魔(ボム)として正体を現し、物語が急転直下で激しい戦闘に突入すると、ビームの存在感はさらに増します。彼の役割は、デンジの「バディ」から「チェンソーマンの守護者」へと変貌します。

この映画の戦闘シーンは、MAPPAによる規格外のクオリティです。爆弾の悪魔レゼによる爆発の描写は、音響も含めてまさに圧巻の一言。凄まじい爆音と爆風が画面を支配する中、ビームは地中遊泳能力を駆使し、レゼの爆発攻撃を回避しながらデンジを抱えて逃げ回り、身を挺して爆風を受け止めます。

チェンソー様を傷つけるな!

この献身的な姿は、観客にビームの持つ真の強さを強く印象付けます。彼の能力は、レゼのような広範囲の破壊力こそありませんが、トリッキーな機動力と絶対にデンジを見捨てないという鋼の意志によって、絶望的な戦況を幾度も支えます。

特に、デンジがレゼの圧倒的な力に追い詰められた際、ビームは「チェンソー様!乗ってください!」と進言します。サメの悪魔の姿に変身したビームにデンジが乗り込み、超スピードで壁を泳ぐサメに乗ったチェンソーマンという、常軌を逸したコンビネーションが誕生します。このシーンは、藤本タツキ作品の持つ「狂気とセンス」がMAPPAの圧倒的な映像技術と融合した、究極のファンサービスであり、ビームの「チェンソー様」への忠誠心が生み出した最高の絵面と言えるでしょう。


 

III. 忠犬が見届けた初恋の結末

 

デンジがレゼへの淡い恋心と、自分を裏切った悪魔との間で葛藤する間、ビームはその全てを一番近くで見守っていました。彼はデンジの「普通の幸せ」への憧れを知りつつ、彼が「チェンソーマン」として世界を救うべき存在であることも知っています。

レゼとの戦いが終わり、デンジが再び日常に戻る中、ビームのハイテンションな姿は、失恋の痛みを抱えるデンジにとって、そして観客にとって、一筋の光のように感じられます。彼の存在は、デンジの周りにいる仲間たちの絆と、次に待ち受ける過酷な運命への覚悟を、言葉ではなく行動で示してくれます。


 

IV. 主題歌「IRIS OUT」が刻みつける青春の残響

 

そして、この映画を単なるアクションエンターテイメントで終わらせないのが、主題歌「IRIS OUT」です。

物語の核心、デンジとレゼの青春の逃避行と破滅的な結末を、この楽曲が見事に昇華させています。疾走感のあるメロディでありながら、どこか切なく、諦念に満ちた空気をまとった「IRIS OUT」は、デンジが求めた「普通」の幸せが爆破され、届かなかったレゼの想いが水中に沈んでいく、あの一瞬の美しさを音で表現しています。

タイトルの「IRIS OUT」とは、かつて映画の終わりに用いられた、画面が円形に狭まりながら暗転する手法のこと。つまり、「物語の終わり」を意味しています。この曲が流れる時、観客はデンジの初恋が、もう二度と戻らない「終わり」を迎えたことを突きつけられ、胸を締め付けられます。ビームのハイテンションな叫びと対照的に、この曲はデンジの心臓の奥底にある静かな痛みを代弁しており、映画全体の感情の振幅を決定づける重要な要素なのです。


 

結論:ビームと「IRIS OUT」こそがレゼ編の真髄

 

映画『チェンソーマン レゼ編』は、レゼの魅力とデンジの切ない失恋を主軸にしつつも、サメの魔人ビームというキャラクターの献身と、主題歌「IRIS OUT」が奏でるスピーディなピアノ伴奏によって、作品全体のレベルが格段に増しています。

ビームは、デンジの隣で彼の日常と恋を見守る最高の忠犬であり、彼の愛らしい狂気と、命懸けの忠誠心があったからこそ、この物語はただの恋愛アクションではなく、「忠犬が見届けた(愚かで軽薄で正直な)神の物語」として、これほどまでに胸を打つ傑作になったのです。

 

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