暗号資産(仮想通貨)をはじめたものの、チャートの見方はもちろん、どういう時に上がるのか下がるのか知らない、くろねこマダムとうさ親父です。

ビットコインの価格って、どうして上がったり下がったりするの?

「コロナショック」なんて言葉もあったよね
ビットコインは、価格が激しく変動するため、チャートを眺めているだけでは不安になってしまいます。
そこで役立つのが「ファンダメンタル分析」と「テクニカル分析」です。
特に、仕事や家事などで相場を常にチェックなんてできないという方や、老後に向けて長期的に資産形成したいという方は、まず「ファンダメンタル分析」を理解することをおすすめします。
今回は、投資初心者の方にもわかるように、ビットコインのファンダメンタル分析でチェックすべきポイントを解説します。
ファンダメンタル分析とは?テクニカル分析との違い
ファンダメンタル分析の基礎概念
ファンダメンタル分析とは、国や企業などの経済状況・財政状況などから、将来の価格を予測する方法のことです。
株式投資においては企業の財務状況や業績を分析しますが、ビットコインの場合は、その技術的な仕組みや経済的な背景、市場全体の動向などを総合的に分析します。
この分析を行うことで、ビットコインの価値を根本から理解でき、短期的な値動きに一喜一憂することなく、長期的な目線で冷静な投資判断を下せるようになります。
ファンダメンタル分析 vs テクニカル分析
投資の世界には、ファンダメンタル分析と並んで「テクニカル分析」という手法があります。両者の違いは以下の通りです。
- ファンダメンタル分析: 経済状況や社会情勢といった根本的な要因から、長期的な価値を分析する
- テクニカル分析: 過去のチャートのパターンやトレンドから、短期的な価格動向を予測する
「テクニカル分析」は短期的な価格変動の予測に向いていますが、長期的な資産形成を考えた場合、「ファンダメンタル分析」が不可欠です。

ファンダメンタル分析でビットコインの将来性を理解し、テクニカル分析で最適な売買タイミングを計る、というように両者を組み合わせるのが理想的だよ。
なぜビットコイン投資にファンダメンタル分析が不可欠なのか
暗号資産市場は株式市場に比べて価格変動率(ボラティリティ)が高く、短期の投機目的で取引されることも少なくありません。そのため、ニュースや噂だけで価格が大きく動く場面もあります。
ファンダメンタル分析が必要となる理由は、以下の3点に集約されます。
- 価格変動の根拠を理解できる: なぜ価格が動いたのか、その背景にある真の要因を把握できます。
- 感情的な投資判断を回避: 価格の急騰・急落時でも、その根拠を理解していれば冷静に対応でき、後悔するような判断を避けられます。
- 社会的な役割の理解: ビットコインが持つ本質的な価値や、社会で果たしている役割を深く理解できます。
ビットコインのファンダメンタル分析で見るべき3つの最重要指標
ビットコインのファンダメンタル分析では、多岐にわたる要素を考慮する必要がありますが、特に重要な指標を3つに絞って解説します。
ネットワークの健全性:ビットコインが「どれだけ使われているか」
ビットコインは、誰もが参加できる分散型のネットワークで動いています。
このネットワークの信頼性や活発さを図るうえで不可欠なのが、以下の指標です。
- ハッシュレート ・・・これは、ビットコインのマイニング(取引を承認する作業)に使われるコンピューターの計算能力の合計です。ハッシュレートが高いほど、多くの人がネットワークの維持に協力しており、ビットコインのセキュリティが強固であることを示します。
- アクティブアドレス数 ・・・実際にビットコインの送金に使われたウォレットの数のことです。この数が多いほど、ビットコインの利用者が増えていると判断でき、ネットワークの活発さを示します。
供給と需要:「ビットコインはどれだけ希少か」
モノの値段が「需要と供給」で決まるように、ビットコインの価格もこの原則に大きく影響されます。
- 半減期・・・ ビットコインには、約4年ごとにマイニング(採掘)報酬が半分になる「半減期」という特別なルールがあります。これにより、市場に新しく供給されるビットコインの量が減り、希少性が高まります。過去の半減期の後には、ビットコインの価格が大きく上昇する傾向が見られました。
- 取引所からの資金流出入 ・・・投資家が、すぐに売買できる取引所から、個人で管理するウォレットにビットコインを移動させる動きが増えると、それは長期保有を考えている人が増えているサインです。市場に出回るビットコインの量が減るため、価格が上がりやすくなります。
マクロ経済的要因:「世界の出来事とビットコインの関係」
ビットコインは、世界の経済状況や大きな出来事の影響を受けます。
- インフレ ・・・物価が上がり、法定通貨の価値が下がると、ビットコインは「デジタルゴールド」として注目を集めます。インフレに対する資産の逃避先として、ビットコインが買われることがあるのです。
- 金融政策 ・・・各国の中央銀行が金利を上げたり下げたりする金融政策も重要です。金利が上がると、リスクの高い資産(株式やビットコインなど)への投資が控えられやすくなり、価格が下落することがあります。
ビットコインはどう動いた?過去の歴史から学ぶファンダメンタル分析

コロナショックってあったわよね。世界の経済状況や大きな出来事がどうかかわってるの?

あと、戦争の時って暴落したりするのかな
ビットコインは、過去に起きた世界の大きな出来事によって、価格が大きく動いてきました。
コロナショック:暴落から歴史的急騰へ
2020年初頭、新型コロナウイルスの感染拡大は世界中の金融市場をパニックに陥れました。
株式市場が暴落する中、ビットコインも例外ではなく、一時的に大きく値下がりしました。
これは、投資家がリスクの高い資産を売って、現金に変えようとした「リスクオフ」の動きが原因です。
しかし、その後のビットコインの動きは驚くべきものでした。
価格回復の裏側にあるファンダメンタルな理由
- 世界中の金融緩和・・・各国政府は経済を立て直すため、市場にお金をたくさん供給しました。このお金の一部が、株式やビットコインといった投資先に流れ込み、価格を押し上げる原動力となりました。
- 半減期の効果・・・2020年5月には、ビットコインの「半減期」(新規供給量が半分になる仕組み)を迎えました。お金が増えて需要が高まる一方で、供給が減ったことが、価格をさらに大きく押し上げました。
この出来事は、ビットコインが単なる投機的な資産ではなく、世界経済の状況に連動して動く資産であることを示しました。
戦争・紛争:デジタルな避難先としての役割
2022年に起きたロシアとウクライナの紛争では、ビットコインは当初、他の資産と同様に価格を下げました。しかし、この危機の中で、ビットコインの持つユニークな特性が改めて注目されました。
価格回復の裏側にあるファンダメンタルな理由
- 検閲に強い送金手段・・・紛争地域では、銀行システムが機能しなくなったり、個人の資産が凍結されるリスクがありました。そんな中、ビットコインは国境を越えて迅速に、そして検閲されずに送金できる手段として、人々の寄付や資産の避難先として使われました。
- 分散型ネットワークの強靭さ・・・どんな状況下でも、ビットコインのネットワークは止まることなく動き続けました。これは、中央管理者がいない分散型システムが、非常時にも安定して機能することを示しました。
この出来事は、ビットコインが「デジタルゴールド」や非常時の資産としての価値を持つことを証明する機会となりました。
まとめ:ファンダメンタル分析は長期投資の指針になる
ビットコインのファンダメンタル分析は、短期的な価格変動に惑わされず、「本質的な価値」を見極めるための羅針盤です。
過去の大きな出来事からわかるのは、危機が起きたときにビットコインは一時的に価格を下げることがある、ということです。しかし、その後の動きは、ビットコインが持つファンダメンタルな特性によって左右されます。
つまり、世界経済や社会が不安定になるほど、ビットコインの「中央管理者がいない」「国境を越えて使える」「供給量が限られている」といった特徴が、より重要になるのです。
短期的な価格の動きに一喜一憂するのではなく、ビットコインがなぜ価値を持つのか、その本質を理解することが、長期的に安心して投資を続けるための鍵になります。
まずは、興味を持った指標を一つずつ調べてみることから始めてみましょう。
※本記事は投資に関する一般的な情報提供を目的としており、投資判断は自己責任で行ってください。
コメント
4年に1回ビットコインの発行量が半分に減るというのは、リアルで金の採掘量が年々減っているのに似ていますね。これによって価値の低下を予防するというのは、よく考えられていますね。