「量子コンピュータ」によりビットコインが終焉をむかえると言われることがあります。
そもそも量子コンピュータとはどのようなものでしょうか?
一言でいうと、量子コンピュータは「計算のやり方が根本的に違う、魔法のような並列処理マシン」です。
従来のコンピュータ(スマホやPC)と何が違うのか、直感的に理解できるよう3つのステップで解説します。
1. 「ビット」と「量子ビット(Qubit)」の違い
普通のコンピュータは、すべての情報を「0」か「1」のスイッチ(ビット)で処理します。
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従来のビット: 表か裏、どちらかしか出ない「コイン」
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量子ビット: くるくると机の上で回っている「回転中のコイン」
回転している最中のコインは、表でもあり、裏でもある。この「同時に複数の状態を合わせ持っている」状態を、専門用語で重ね合わせ(Superposition)と呼びます。
2. なぜ量子コンピュータは速いのか?(迷路の例え)
「重ね合わせ」ができると、なぜ計算が速くなるのでしょうか?
迷路を解くシーンを想像してみてください。
従来のコンピュータ(しらみつぶし)
行き止まりにぶつかるたびに引き返し、正解が見つかるまで一つずつルートを試します。
「Aの道はダメだった。次はBの道、次はC…」
量子コンピュータ(全ルート同時進行)
「重ね合わせ」の力を使って、すべての道を同時に進みます。
「すべての道を一度に通り、出口にたどり着くルートだけを一瞬で特定する」
これが、ビットコインの暗号を数秒で解いてしまうかもしれないと言われる「圧倒的な計算スピード」の正体です。
3. もう一つの超能力:「量子もつれ」
量子コンピュータには、量子もつれ(Entanglement)というさらに不思議な性質があります。
これは、2つの量子ビットをペアにすると、「片方の状態が決まると、どれだけ離れていても(たとえ宇宙の端と端でも)もう片方の状態が瞬時に決まる」という現象です。
アインシュタインが「不気味な遠隔作用」と呼んで嫌ったこの性質を使うことで、複数の量子ビットが連携し、複雑な計算を爆発的な効率でこなせるようになります。
4. 量子コンピュータは「万能」ではない?
ここまで聞くと「未来の最強PC」に思えますが、実は苦手なこともあります。
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得意: 膨大な組み合わせの中から正解を探す(薬の材料探し、物流の最適ルート、暗号解読)。
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苦手: 文章を書く、動画を見る、簡単な計算を繰り返す。
そのため、将来的にPCがすべて量子コンピュータに置き換わるわけではなく、「普通のPCが得意なことは今まで通り、超難問だけ量子コンピュータに外注する」という形になると予想されています。
まとめ
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従来のPC: 1つずつ順番に考える(真面目な秀才)。
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量子コンピュータ: すべての可能性を同時に試す(魔法使い)。


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