
ビットコインの価格が上がってしまったけど、今からでも間に合う?

「アルトコイン」って聞くけど、ビットコインと何が違うの?
仮想通貨を始めるときによく耳にする「アルトコイン」。
アルトコインとは?ビットコイン以外の仮想通貨のこと
アルトコインとは、ビットコイン以外のすべての仮想通貨を指す言葉です。
「Alternative Coin(オルタナティブコイン)」を短縮した呼び方で、日本語にすると「代替コイン」という意味になります。つまり、ビットコイン(BTC)以外のすべての仮想通貨(暗号資産)の総称です。
現在、世界中には数千種類以上のアルトコインが存在しています。
その中には、イーサリアムやリップルのように時価総額が大きく、多くの人に知られているものもあれば、ほとんど名前を聞いたことがないマイナーなものまであります。
日本国内の取引所で購入できるアルトコインは20~40種類程度に限られています。これは金融庁の規制により、信頼性の低いコインが排除されているためです。
なぜアルトコインが注目されるのか?ビットコインとの違い
アルトコインが投資家から注目を集めている理由は、ビットコインにはない独自の機能を持っているからです。
ビットコインは主に「デジタルのお金」として決済や送金に使われることを目的に作られました。
一方、アルトコインはそれぞれ異なる目的や役割を持っています。

「イーサリアム」とか「リップル」って聞いたことがあるわ
イーサリアム(ETH)は、様々なアプリケーションを開発できるプラットフォームとして機能します。
リップル(XRP)は、国際送金を速く安くすることに特化しており、わずか数秒で送金が完了するのが特徴です。
また、ビットコインは仮想通貨市場全体の「基準」のような存在です。
法定通貨における米ドルのように、他の仮想通貨の価値を測る基軸通貨としての役割を果たしています。
そのため、ビットコインの価格が大きく動くと、アルトコインの価格も影響を受けることが多いのです。
代表的なアルトコイン
イーサリアム(ETH):アプリ開発のプラットフォーム
イーサリアムは時価総額でビットコインに次ぐ第2位の仮想通貨です。
最大の特徴は「スマートコントラクト」という技術を使っている点です。
これは契約を自動で実行してくれる仕組みで、たとえば「1年後に自動的にAさんからBさんへ送金する」といった約束をプログラムとして記録できます。
この技術により、イーサリアム上では分散型アプリケーション(DApps)やNFT(デジタルアート)など、様々なサービスが作られています。イーサリアムを使ってアプリを開発したい人が増えれば増えるほど、ETHの需要も高まる仕組みです。
ビットコインと異なり、イーサリアムには発行上限がありません。ただし、取引手数料の一部を焼却(バーン)する仕組みがあるため、利用が増えると供給量が減り、価値が上がる可能性があります。
リップル(XRP):国際送金に特化
リップルは送金に特化したアルトコインで、スピードと手数料の安さが大きな魅力です。
ビットコインやイーサリアムを送金すると数百円から数千円の手数料がかかり、送金完了まで数分かかることもあります。一方、リップルなら手数料は0.1円以下で、送金時間はわずか4秒程度です。
すでに世界300以上の金融機関や企業がリップルのネットワークに参加しており、実用化が進んでいます。
ただし注意点もあります。リップルは「中央集権型」で、実質的にリップル社が管理している点です。もしリップル社に何か問題が起きれば、XRPの価値が大きく下がるリスクがあります。
アルトコイン投資のメリット
少額から始められる
アルトコインの多くはビットコインよりも価格が安いため、少ない資金でも投資しやすい点が魅力です。
たとえば2025年時点で、ビットコインは1BTC(ビットコインの単位)あたり約1,700万円ですが、イーサリアムは1ETHあたり約60万円、リップルは1XRPあたり約300円です。
もちろんビットコインも少額から購入可能で、多くの取引所では1,000円~2,000円程度から買えます。ただ、アルトコインの方がより低価格で1単位を購入できるため、心理的なハードルが低いと感じる人も多いでしょう。
短期間で大きな利益を狙える可能性
アルトコインの最大の魅力は、価格のボラティリティ(変動幅)の大きさです。
時価総額が小さい銘柄の中には、短期間で価格が数十倍、数百倍になる「一攫千金」の可能性を秘めたものも存在します。
アルトコインの中には、短期間で価格が急上昇した銘柄が実際に存在します。
代表的な例が「シバイヌ(SHIB)」です。2021年には最大で価格が50万倍にまで上昇しました。つまり、1,000円分購入していれば最大5億円になっていた計算です。
このような「一攫千金」の可能性があることが、アルトコイン投資の大きな魅力となっています。
ただし、デメリットやリスクも十分に理解した上で、慎重に投資判断をする必要があります。
アルトコイン投資のデメリットとリスク
価格の変動が激しく暴落リスクが高い
アルトコインの最大のデメリットは、価格変動が非常に激しいことです。
先ほど紹介したシバイヌは2021年に最大50万倍まで上昇しましたが、その後2022年にかけて価格が85%も暴落しました。もし高値で100万円を投資していたら、85万円を失っていたことになります。
価格が激しく変動する主な理由は、時価総額の小ささです。小さなプールに少量の水を足すだけで水位が大きく変わるように、時価総額が小さいコインは少額の資金流入でも価格が大きく動きます。反対に資金が引き上げられると、一気に暴落する可能性があるのです。
短期間で大きな利益を得られる可能性がある反面、同じくらい大きな損失を被るリスクもあることを忘れてはいけません。
取引量が少なく売買が難しい場合がある
アルトコインはビットコインと比べて取引量(売買されている量)が少ない傾向にあります。
取引量が少ないということは、そのコインを売買している人が少ないということです。すると、自分が売りたいときに買ってくれる人が見つからず、希望価格で売れないという問題が起こります。
特に価格が急落している時は、「すぐに売りたいのに売れない」という状況に陥る可能性があります。
また、取引量が少ないコインは一部の人間によって価格が操作されやすいという問題もあります。詐欺グループがSNSなどで「このコインは値上がりする」と嘘の情報を流し、騙された人が買って価格が上がったところで売り抜けるという手口も実際に存在します。
詐欺コインや価値のないコインも多い
数千種類も存在するアルトコインの中には、詐欺目的で作られたものや、実質的に価値のないものも多数含まれています。
特に注意が必要なのが「ICO(Initial Coin Offering)」です。これは企業や団体が独自の仮想通貨を発行して資金を集める方法ですが、プロジェクトが実現しなかったり、約束されたサービスが提供されなかったりするケースがあります。
また、「絶対に価格が上がります!」「100倍確実!」などと断定的に儲かることを保証するような勧誘は、金融商品取引法で禁止されています。このような言葉を使って投資を勧めてくる人がいたら、詐欺の可能性が高いので絶対に信用してはいけません。
そもそも、本当に数百倍、数千倍まで成長するアルトコインはごく一部です。甘い言葉に騙されないよう、十分な注意が必要です。
初心者が失敗しないアルトコインの選び方
実用性のある機能を持っているか
まず確認すべきは、そのアルトコインが実際に役立つ機能を持っているかどうかです。
イーサリアムのように様々なアプリケーションを作れる、リップルのように送金に便利といった明確な用途があるコインは、需要が生まれやすく価格も上昇しやすい傾向にあります。
反対に、特に実用的な機能がなく、ただ「値上がりを期待する」だけのコインは危険です。実際の需要がなければ、いずれ価値がなくなる可能性が高いでしょう。
時価総額の大きさをチェック
時価総額とは「1枚あたりの価格×流通している枚数」で計算される、そのコインの市場規模を表す数字です。
時価総額が大きいということは、多くの投資家から信頼され、実際に投資されているという証拠になります。
逆に時価総額が極端に小さいコインは、信頼性が低く価格変動も激しいため、初心者には向きません。
時価総額ランキングは「CoinMarketCap」などのウェブサイトで簡単に確認できます。
特に初心者の方は、時価総額ランキング上位のコインから選ぶことをおすすめします。
プロジェクトの信頼性を調べる
そのアルトコインがどのようなプロジェクトに基づいているのか、開発は順調に進んでいるのかを確認することも大切です。
公式サイトやSNS(TwitterやDiscordなど)で情報発信が活発に行われているか、開発チームは実在するのか、プロジェクトのロードマップ(計画表)は現実的かなどをチェックしましょう。
また、大手取引所に上場しているかも一つの判断材料になります。信頼できる大手取引所は審査が厳しいため、そこで扱われているコインは一定の信頼性があると考えられます。
逆に、マイナーな取引所だけで扱われているコインは注意が必要です。お金を払えば簡単に上場できる取引所も存在するため、「取引所に上場した」という情報だけでは安全とは言えません。
初心者が絶対に守るべき注意点
「取引所」で買う(「販売所」は避ける)
仮想通貨を購入する際、必ず「取引所」で買うようにしてください。「販売所」で買うと大きく損をします。

取引所と販売所は名前が似ていますが、全く別のものです。
- 
取引所:ユーザー同士が直接売買する場所。手数料が安い。
 - 
販売所:運営会社から直接購入する場所。簡単だが手数料が高い。
 
販売所では「スプレッド」という実質的な手数料が上乗せされており、取引所の数十倍から数百倍のコストがかかることもあります。
ただし、アルトコインの中には販売所でしか買えない銘柄もあります。購入前に、自分が欲しいコインが取引所で扱われているか確認しましょう。
必ず自分で調べてから購入する
「このコインは絶対に儲かる!」という他人の意見を鵜呑みにして、よく調べずに購入するのは非常に危険です。
インターネット上には詐欺や嘘の情報が溢れています。有名人やインフルエンサーが勧めているからといって、安易に信用してはいけません。
購入前には必ず以下の点を自分で確認してください。
- そのコインは何のために作られたのか
 - どんな機能や特徴があるのか
 - 時価総額はどのくらいか
 - 取引量は十分にあるか
 - プロジェクトは順調に進んでいるか
 

「よくわからないものには投資しない」ということね。
少額から始めて分散投資する
初心者の方は、まず少額から始めることを強くおすすめします。
一つのコインに全財産を投資するのは非常にリスクが高い行動です。もしそのコインが暴落したら、大きな損失を被ることになります。
理想的なのは、5~10種類程度のコインに資金を分散することです。
一つのコインが下がっても、他のコインでカバーできる可能性が高まります。
ただし、分散しすぎるのも管理が大変になるので、初心者は5種類程度に留めるのが良いでしょう。
また、投資するタイミングも分散させることが大切です。
一度に全額を投資するのではなく、何回かに分けて少しずつ購入していくことで、価格変動のリスクを抑えられます。
アルトコインの購入方法
アルトコインを購入する手順は非常にシンプルです。
まず、日本の仮想通貨取引所に口座を開設します。本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)を用意すれば、オンラインで10分程度で手続きが完了します。
口座開設が完了したら、銀行振込やコンビニ入金などで日本円を入金します。
入金した日本円で、自分が選んだアルトコインを購入します。
取引所を選ぶ際は、以下のポイントを確認しましょう。
- 自分が欲しいアルトコインを扱っているか
 - 取引所(ユーザー同士の売買)形式で購入できるか
 - セキュリティ対策がしっかりしているか
 - 手数料は適正か
 
初心者の方には、取り扱い銘柄が多く、取引所形式で売買できるコインが豊富な大手の取引所(coincheck、SBIVCトレード、bitFlyer、bitbank、BITPOINT、GMOコイン、OKJ、BonanceJapanなど)をおすすめします。
まとめ:焦らず慎重に、学びながら投資しよう
アルトコインは大きな利益を得られる可能性がある一方で、リスクも非常に高い投資対象です。
初心者の方は、まずは時価総額が大きく安定性の高いコインから始めましょう。
それでも余裕があり、リスクを取れる範囲で他のアルトコインに挑戦するというスタンスが安全です。
投資を始める際は、以下の点を必ず守ってください。
- 少額から始める
 - 複数のコインに分散する
 - 購入前に必ず自分で調べる
 - 「絶対儲かる」という言葉を信じない
 - 損しても生活に困らない範囲の金額で投資する
 
仮想通貨市場は今後も成長が期待されていますが、その分野の変化も激しいものです。
焦らず、じっくりと市場を学びながら、自分なりの投資スタイルを確立していきましょう。
投資は自己責任です。
この記事の情報を参考にしながらも、最終的な判断は自分自身で行ってください。

        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
        
  
  
  
  







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