敬老の日にThin Lizzyを聴こうぜ

敬老の日。遠くの親を想う日に聴く、あの名曲

本日は敬老の日ですね。

アラフォー・アラフィフ世代の皆さんの中には、この日をきっかけに70代、80代になったご両親のことを改めて考える方も多いのではないでしょうか。

「親孝行」と一言で言っても、その形は人それぞれ。

実家が遠方だったり、親と自分の生活スタイルが違ったりする中で、どう付き合っていくかは、常に頭を悩ませる問題です。

私自身も、それぞれの両親が暮らす田舎と、自分が生活する「一応都会」との間で、少し複雑な気持ちを抱えています。

年を重ねて健康を損ないがちな親は、近くにいてほしいとそれとなく同居を打診してくる。そのたびに、やんわりとお断りしながら、少しばかりの申し訳なさを感じてしまうのです。

田舎暮らしには田舎暮らしの良さがあるのは分かっていますが、どうしても人間関係の煩わしさが苦手で、都会での自由な生活を捨てきれません。

そんな風に、親との距離を意識する今日この頃。

ふと、自分もいつか子どもたちに同じように思われるのかもしれない、と想像します。

そんな今日、敬老の日にあえて聴きたい一曲があります。

Thin Lizzyの 「The Boys Are Back in Town」 です。

「The Boys Are Back in Town」に込められた想い

この曲は、文字通り 「奴らが街に戻ってきた」 という、活気あふれるメッセージが込められています。

離れていた仲間たちが久々に故郷に帰り、街に賑わいを取り戻す様子が描かれています。

「今日帰ってきたのは誰だと思う?長いこと離れていた、あのギラギラした目の男の子さ」

「みんなに広めてくれ、街に戻ってきたのは誰だと思う?奴らが街に戻ってきたんだ」

この歌詞を聴くと、なんだか昔の仲間や家族を思い出して、胸が熱くなります。

実家を離れ、それぞれの道を歩んでいる私たちは、まさにこの「離れていた男の子」なのかもしれませんません。

たまにしか帰れなくても、顔を見せれば、親や故郷の友人は心から喜んでくれる。

そんな温かい絆を思い出させてくれる曲です。

伝説のバンド、Thin Lizzyと天才フィル・ライノット

この名曲を生み出したThin Lizzyは、アイルランドが生んだ伝説的なハードロックバンドです。

その中心にいたのが、ベーシスト兼ボーカリストのフィル・ライノット。

彼は単なるロックスターではなく、非常にユニークな背景と才能を持った人物でした。

アイルランドの国民的英雄、その波乱の出自

フィルは、アイルランド人の母親と、ガイアナ出身の黒人の父親の間に生まれました。当時のアイルランドでは異色の存在であり、幼少期にはいじめも経験したと言われています。しかし、彼はその出自を自身のアイデンティティとして受け入れ、音楽に昇華させました。

彼の功績はアイルランド国民に深く愛され、2005年には故郷ダブリンに彼の銅像が建てられました。白人国家に黒人系のアーティストの像が建つというのは、画期的な出来事であり、彼がいかにアイルランドの歴史に大きな足跡を残したかがわかります。

カリスマ性と人間性が織りなすエピソード

フィルはステージ上では圧倒的なカリスマ性を放つ一方で、人間味あふれる一面も持っていました。

例えば、ツアー中にプロモーターと交渉する際、意図的に激怒したふりをして、目的のものを手に入れるという「演技」をすることがあったそうです。ある時、日本公演で照明機材が足りないことが分かると、彼は「もう日本には来ない!」と怒鳴りながらも、すぐに笑顔になり、「1時間後にはちゃんと届くよ」と自信満々に言い放ったと言います。彼のずる賢さと、何事も楽しむようなユニークな性格がうかがえます。

また、U2のような若手バンドの育成にも尽力するなど、アイルランドの音楽シーン全体を盛り上げようとする情熱家でもありました。

悲劇的な結末、そして永遠のレガシー

しかし、フィルは晩年、薬物とアルコール依存症に苦しみました。コカインの乱用により、鼻の軟骨が溶けるほどだったという悲しい事実も残っています。

そして1986年、わずか36歳の若さでこの世を去りました。

悲劇的な最期でしたが、彼の残した音楽と、その生き様は今もなお色あせません。

彼の描いた「The Boys Are Back in Town」の世界観は、まさに敬老の日に私たちが抱く感情と重なるものがあります。

故郷を離れても、いつでも帰る場所がある。そして、遠くにいても心は繋がっている。

敬老の日の今日、遠く離れたご両親に、この曲のタイトルを借りてメッセージを送ってみませんか?

「親元から離れて暮らしているけど、俺(私)は元気だよ」

「親子の絆は今も変わらないよ」

そう伝えるだけで、きっと喜んでくれるはずです。

改めて、ご両親に感謝の気持ちを伝える良い一日になりますように。

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